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オートスターで動作する製品を検証
USB-シリアルケーブル検証
最近のPCにはシリアルポートが無いためUSBからの変換が必須 |
最近のPCでは、特にノートパソコンにおいてレガシーポート(シリアルやパラレル、PS/2ポート)が未搭載なモデルが目立っています。そこで、USB経由でオートスターと接続するべく、エレコムのUSB-シリアル変換ケーブル「UC-SGT」を手に入れて接続検証をしてみました。
■いまどきの軽量ノートパソコンにはシリアルポートなど無い
今までに「自分のPCではレガシーポートが搭載されていないので、動作が検証されているUSB-シリアル変換ケーブルを知っていますか?」といった質問を、メールでいただいたり、掲示板に何件か投稿いただきました。私自身もUSBバスのノートPCであり、たまにはステラナビゲータでつなげてみたいといった思いがあるので、検証してみることにしました。
なお以下の結果は、「#497オートスターとの動作検証です」。ETX-70ATの#494では当てはまらないことにご注意ください。LX-90は#497なので参考になりますが、LX200-GPSのAutostarIIでは検証していません。しかし、コントローラ(オートスター)の仕様上コネクタ部回路が同じなので、動作互換があると思われます。試された方がいましたら、どうかこちらまでお教えください。お願いします。
現在調査した限りでは、下表に挙げるような製品が店頭で入手可能なようです。しかし、パソコン周辺機器の多くがUSBバスタイプになっている現在(2003年)、今後生産中止になっていくことが考えづらくありません。ETXにUSBコネクタが搭載されるのが先でしょうか…。そう望みます。
岡本さんからは、IBMの「USB
シリアル・パラレル変換アダプター」が、ETX-70ATとの接続で動作確認できた、というコメントをいただいております。興味のある方は、掲示板の右上「過去ログ検索」から、「USB」をキーワードにして検索してみてください(現在検索不可能、履歴を追うしかありません)。
また、興味深い事例では、MacOS上でエミュレータソフト「Virtual
PC」を使い、USB変換ケーブル経由で動作しているという情報もあります。
表■2002年10月現在店頭で手に入ると思われる製品
ケーブルの種類やチップ分類自体については、こちらのページがとても詳細、且つ幅広く情報が網羅されています。
■エレコムのUC-SGTを検証
第一弾は、ミックインターナショナルのページで動作検証報告がされていたエレコムの製品「UC-SGT」です。なお、接続検証を行ったパソコンは、デルコンピュータのデスクトップPC「Dimension
XPS R400」改と、パナソニックのノートPC「Let's
note R1」です。Windows98以降のUSBコントローラには完全に互換性があるので、ほかのモデルでは状況が変わるといったことはないはずです。
UC-SGTの場合
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PC DEPOTにしては安い方かな…(ボソ)。 |
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パッケージの中身には、ケーブルとドライバが含まれているフロッピーが1枚。しかし、後述するように最新のドライバがエレコムサイト上に公開されているので、フロッピーは無視してダウンロードするのが無難でしょう |
無難な物から、そして2002年10月現在、比較的店頭で手に入りやすいものから検証していこうと思ったためです。近所のパソコンショップ(PC
DEPOT)、渋谷のビックカメラ、ヨドバシカメラでも在庫が置いてありました(2002年9月現在)。
以降、直近の物では、アイ・オー・データ機器(以前は動作しなかった覚えがあるもののチップが同じと分かったため)、ラトックシステムの製品を検証してみる予定です。
実は、このUC-SGT、Windows上で使うわけですがLinuxでも(ある程度)使用できるという汎用さがあります(カーネル2.4.18にて認識された)。コンバータチップには「PL-2303」と呼ばれる製品が採用されており、アイ・オー・データ機器の「USB-RSAQ2」と同じ物です。
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UC-SGTの設定は至って簡単。ケーブルをUSBポートに差し、新しいデバイスの問いにドライバが保存されている先フォルダを指定すればよいだけです |
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「SetCom25」と呼ばれるCOMポート番号変更ツールも用意されています。万が一、Windows上でCOM1固定のソフトがあれば、マザーボード上のCOM1を停止させ、強制的にUC-SGTをCOM1に割り当てることができるわけです。
ここでの例は、すでにマザーボード上にCOM1/2が搭載されているため、UC-SGTがCOM3になっています |
■WindowsXPとファームウェア2.6Ec/2.2Jtで検証
検証した環境は、WindowsXP Professional(SP1)上です。オートスター側は、#497「ETXオートスター」の2002年10月現在最新ファームウェアバージョン「2.6Ec」(US最新)、及び「2.2Jt」(JP最新)。UC-SGTのパッケージ上には、WindowsXP対応のシールが貼ってあったものの、同梱のフロッピーにはXPの文字が見られませんでした。
そこで、エレコムのサイト
http://www.elecom.co.jp/support/peripheral/drvupd/drvupd_index.html
にてドライバをダウンロード。ここにも、製造停止後も考えてずっと置いておきます。万が一の場合にどうぞ。
[Ver.1.4.0 rel.2] Aug.31st.2001 Released (301KB)
また、上画像のようにCOMポート番号を変更するツール「SetCom25」も用意されているので、いざというときはCOM1に強制変更することもできるようです。しかし、ASUでは次のように割り当てるCOMポートを自由に設定できるので、あえてSetCom25を使う必要性は無いでしょう。
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COMポート割り当て変更には「Option」→「Set
Com Port」を選択。いまだにタイトルバー上の「無題」健在…。気になりません?(汗 |
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標準では「COM1」になっているはずです。UC-SGTは、マザーボード上にCOMポートがある場合、末尾の番号以降が割り振られます。オートスターがオン状態であれば、「Auto-Detect」を押せばお手軽 |
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検証環境(WindowsXP上)では、このようにCOM3へ割り当てられていたので、上画像のようにASUでもCOM3にしてあります。ノンレガシーなノートパソコンでは、COM1としてUC-SGTポートが割り振られるはずです |
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■UC-SGTは問題なくお勧めできる製品
結果としては、次の表に挙げるようオートスターのリンク、ファームアップデート、ステラナビゲータ6との接続すべてが問題なく動作しました。まだ、数回しか使用していませんがフリーズすることもなく快適に動作しているためお勧めです。
■検証項目と結果
ファームウェア(オブジェクトデータ)のアップデート
(ファーム2.6Ec) |
○
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ステラナビゲータ6との接続 (ファーム2.6Ec) |
○
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ファームウェア(オブジェクトデータ)のアップデート
(ファーム2.2Jt) |
○
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ステラナビゲータ6との接続 (ファーム2.2Jt) |
○
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■注意点
1.
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上記の通り、WindowsXPではWebからのドライバダウンロードが必須だと思われます。ほかのバージョンでも製品同梱のドライバではなくWebからの物を使用した方が無難でしょう |
2.
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ドライバ認識後の標準では、パソコンのマザーボードによるものの「COM2」や「COM3」として割り当てられるため、ASU上の設定で正しいCOMポートを指定する必要があります |
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