印刷用ページ | |
最終更新日:08/21/2002 |
オートスターが持つ2つのモード 経緯台、赤道儀モードどっち? 2つのモードを使い分けるためにモーター駆動の仕組みを理解 |
動作モード別による効果は? |
ETX-ECは自動導入望遠鏡なのに,なぜ?赤道儀モードにする必要があるのか?
それは,後述する駆動モーターの性能をカバーすることがいちばんの理由です。
一般的な見解では,「写真撮影をする場合に視野が微妙に回転しないように」するためのだと言われます。しかし,私の場合では長露光で撮影することがないため,これは当てはまりません。
用途別にモードを切り替えればいい |
経緯台モード |
赤道儀モード |
上の図1は,それぞれの動作モードで東の空を覗いてみた場合に,星を追尾するためにモーターがどのように動くかをイメージしたものです。
中心の星を追尾するためには,経緯台モードの方が高度な動作を必要とします。2つのモーターの動きが良くなければ,経緯台モードはなり立たちません。
この影響が最も顕著に表れるのが惑星の拡大撮影時です。赤道儀モードであれば,極軸が狂っていてもなめらかにズレていくのに対し,経緯台モードでは2つのモーター動作のズレを補正する必要が出るので,中心に保持するのが難しいのです(これはETXやNexStar特有の問題だと考えられます)。
LX200を持つ友人は,「日ごろ経緯台モードで観ているけれど,追尾性能は満足しているよ」と言います。事実,見せていただいた時には追尾性能の良さを実感して,その原因は駆動モーターのスムーズさだと分かりました。
そうなんです…。残念ながら,ETXは小型軽量さを重要視しているためだと思いますが,駆動モーター(構造)の精度が十分には追求されていません(注:このクラスでは健闘しているとは思います)。
1. 駆動モーターが安定した動作になるまでは,20秒以上必要(ノンダイキャストモデルの場合)。ダイキャストモデルは10秒程度。 2. 鏡筒バランスがシビアなため,ちょっとでもバランスが狂っていると駆動モーターの動きが不安定になりがち。 |
実際にはNexStar5と三脚を交互に使っています。ETXのフィールド三脚は主に赤道儀モード用 |