「米国でCCDカメラ標準搭載のETX-LS発表」(2008年11月28日掲載) しかし、2009年9月現在、国内代理店となった株式会社ジズコは、時期は未定なもののETX-LSの販売予定についてコメントしています。そこで、同社にご協力いただき、テスト製品を触られていただくことにしました。今回は、実際に夜空の下で触ることはできなかったため、あくまでも各部の写真掲載と、軽く触った際の見解になっていることをご了承ください。今後機会があれば、実際に天体を導入させて真価を試してみたいと思います。 ETX-LSの特徴は、上記リンク先でも書かせていただいたとおり、まったく異なる新製品であり、従来モデル(ETX-90、105、125)とは異なるマウントと鏡筒構造になっています。
・「LightSwitch」(後述のECLIPSを含めた総称名)と呼ぶオートアライメント機能の搭載。“No hands/No
eye”でオートアライメントができるとうたっている。 などが挙げられます。筆者は……、正直なところETX-PEでのオートアライメントに少々がっかりしていた経緯もあり、マイナーアップデートだったらETX-LSには期待をしていませんでした。しかし、マウント構造が刷新され、オートスターも専用の開発となれば気になるのが自然なところ。ましてや、ECLIPSと呼ぶカメラで基準星導入を補完してくれるなどというかつて無い(※このクラスの商用製品として)チャレンジとなれば、性能とやらを体験してみたいと思い続けてました……。 なんと言ってもいちばんに気になるのが電子系。。。
USBが2系統用意されて、PCとつないで制御する自由度が増している?という期待があります。製品パッケージには、従来製品のようにオートスタースイートのCDが付属されており、マニュアルもPDF配布のようです(国内出荷の場合は不明)。 鏡筒下部にあるCCDカメラ(通称:ECLIPS)。通常は、オートアライメントの最中にイメージ撮影の行程が含まれ、基準星導入を補完してくれるといいます。慣れてくれば問題はないものの、意外とオートスターに表示された恒星(基準星)が実際にファインダーやアイピース越しに覗いた際、複数が見えると「どっちだろうか?」などと迷うことがあるのも事実。間違った基準星でアライメントしてしまえば、以降の追尾精度にも大きく関わってくるのでとても重要なところではあります。 あまりに過保護ではないだろうか? などとも思えるものの、画像認識のテクノロジーを採り入れてきたことは素直に評価したいです。あとは、その実力に寄るのですが。果たして。。 バッテリーは、マウント側面に蓋があり、単二乾電池を使用するようになっています。従来モデルよりも消費電力が上がっていることは、想像に難しくないため、できればDC12Vをポータブルバッテリーから供給する方がよいかもしれません。しかし……、ETX-90のような片手でひょぃと持って歩く外観ではなくなったため、ETX-125とLX90の間に位置するモデルのようにさえ感じてしまいます。ファインダーは等倍タイプのもの。個人的には光学式のものが好みですが、ビスで固定されているため、好みのものに変更することもできるでしょう。 マウントと鏡筒は、20mm程度の軸でのみ支えられている構造。手で鏡筒を揺らしてみても、それほどグラグラと揺れることはなかったため、ETX-125以上の硬性さは確保されているようです。あとは追尾精度に関わるギア比や、遊びの多さなども気になるところです。アイピースは、2インチも使えるよう一般的なシュミットカセグレン構造となっているため、自由度が広がっています。こうして一部だけを見ると、LX90と間違うほどETXっぽさが無くなっているのも事実です。 ジズコでは、LX200の次にETX-LSを販売する見込みとのことで、国内出荷はほぼ確定と言ってよいでしょう。
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