元の英語版PDFファイルは米Meade.comでも配布されています。
Meade Autostar Image Processing(IP)天文用画像処理ソフトウェアにようこそ。このソフトを使い、読者は研究機関のPC上でプロの天文家が駆使するような多くの画像処理作業を行うことができる。Meade
AutostarIPを使用して読者は:
Meade Autostar IPは極めて能力が高くかつ精度良く設計されている。本PC用に設計された多くのプログラムは、処理速度を上げるためにショートカットを用いているが、精度は保たれている。もう、これはMeade Autostar IPではないほどに。64ビット浮動点数値を使用して、プログラムの各部を注意深くコード化することにより、Meade Autostar IPを利用すれば、迅速でかつ精度の高いパフォーマンスが読者のPCにもたらされる。このことは、読者にメインフレームコンピュータのパフォーマンスに匹敵するパワーと精度を与えるようなものである。
Meade Autostar IPを動作させるのに必要な最低システムは以下の通り。 ・ メモリ64MB
Meade Autostar IPを入手した時には、いっしょに同梱されていている登録カードに記入し、投函するように要請する。Meade Autostar IPを登録すると次のような特典が受けられます(注:基本的に翻訳元米国事情) ・ もし使用に困難を感じる時、米Meadeの技術サポートが受けられます(注:日本国内販売を除く)。 1. はじめに Autostar IPは、Meade Autostar Suiteの一部としてインストールされる。もし読者がまだSuiteとしてインストールしていない場合、取扱説明書内のクイックスタートを調べてほしい。 一般的には、Autostar SuiteのCD-ROMがPCにセットされたならば、PCは自動的にインストール処理を開始する。もし、読者のシステムがCDのオートプレイをオフにしているのであれば、Windowsの「スタート」、そして「実行」を続いてクリックする。 いったんインストレーションが完了すると、Meade Autostar IPは、読者自身の画像処理を開始する準備が整ったことになる。 2. 特徴 「Tool Bar」 「Status Bar」 「Menu Bar」 3. File Fileメニューには、画像ファイルを表示したり、非表示したり、そして画像を印刷するためのさまざまなコマンドが含まれている。 Openコマンドはファイルメニュー、またはツールバーボタンにもあるが、このコマンドは以下のフォーマットのいずれかの画像、または分光写真画像を表示することが可能。 TIFF - 16ビットグレースケール ほかにも未知の画像フォーマットを読み込むRAWフォーマットがある。画像保存形式は、TIFF、FITS、もしくはBMPのみが可能。 ファイルを読み込むには: もし、ファイル名指定で拡張子無しの入力であれば、標準の拡張子が現在のフォーマットを反映し自動付加される。拡張子まで指定されていれば、現在の選択肢は無視される。 ファイルフォーマットタイプが何であれ、Autostar IP上では画像が16ビット整数データに変換される。このことは、高い優先性が画像処理を通して維持されることを保証するもの。もし、画像がRGBカラー画像であれば、読者がどのカラー画面を導入するか問われる。以下のようなダイアログが表示される。 もし読者がLoad As Color Imageを選択すれば、プログラムは三色(RGB)の全画面を読み込み表示する。天体画像処理として、Autostar IPは、主にグレースケール画像上で動作するように設計されている。もしカラー画像が導入されるのであれば、より先端処理特長の幾つかの機能は使用不可になるだろう。もし読者がこうした更なる複雑な手法を使用したいと思えば、各画面を独立して読み込まなければならない。それを処理し、保存する時、一時的なファイルで保存される。これらは、後で希望するカラー画像に形成するべく、合成することができる。 ・8ビット対12、または16ビットないし浮動点グレースケール画像 12または16ビット、または浮動点画像が読み込まれる時、表示としては8ビット(256グレースケール)にスケールダウンする必要がある。これは、Windowsがいちどに表示できる、グレー階調の最大数値である。導入された全画像情報は本プログラムによって処理されるが、表示上は256グレー水準にスケールダウンされる必要がある。このスケーリングはPrescalingと呼ばれている。標準でプログラムのオプションにより、自動的にこのプリスケール作業は画像データに対して設定される。 どの段階であれ、読者は手動で読者自身の好みに合わせてデータをプリスケールすることができる。 仮に読者が自動プリスケーリングをオフにすると、プログラムは画像が読み込まれた時、画像プリスケールダイアログボックスを表示する。このダイアログボックスは手動で8ビット表示フォーマットにデータを圧縮するべくパラメータを設定できる。このダイアログボックスは、上に大きなグラフの形でヒストグラムを表示し、下には表示スケーリング操作後に結果になるデータのグラフを小さく表示する。 画像表示では256階調を示してはいるが、全画像データは記憶され、かつプログラムによって処理される。読者がいつでも処理ステップを踏む時には、表示データを再スケールする機会が与えられる。scaleコマンドは、読者が望む時に画像を再スケールするものだ。 いずれの画像をプリスケールする時、ヒストグラムが構築される。そのヒストグラムは画像に含まれるデータの分布を表すもの。通常、データはむしろ狭い領域に分布しており、その値がそれ自身8ビットフォーマットにスケーリングされるのである。いったんヒストグラムが構築されるとデータ閾値が計算され、スケーリング領域を設定するために使用される。このことは、大抵の画像をスケーリングする上でもっともな出発点を提供するものだ。閾値は、いつでもThresholdボタンをクリックすることでリセットできる。 データは均一に分布しているわけではないので、限界値を設定するには詳細な調整が必要だ。この調整は、前もって指定されているスケーリングオプションのひとつを使うか、主ヒストグラム表示下に位置している赤いマーカーを移動させることで達成される。一般的に、最良の画像はちょうど主要データの高い端と低い端にマーカーを設定させることで得られる。上限マーカーより高い値は真っ白なピクセルになり、下限マーカーより低い値のピクセルは真っ黒になる。 Std. Dev.ボタンを押すと、画像の平均値と標準偏差値が計算される。上限値は、平均値プラス偏差値5に設定され、一方、下限値は平均値-1偏差値の位置に設定される。 Min Maxボタンを使うと、画像に含まれる極小値と極大値にポインタが設定される。一方、Full Scaleは画像内の最大値と最小値に値を設定する。 仮に読者がRGB合成セットの画像ファイルを読み込むのであれば、各独立した画像に同一スケーリング値を使用するのが有用であるかもしれない。この場合、Use Previous Scale Values ボタン(ダイアログボックスの下に位置している)を使用すると、簡単に達成できる。天体画像の多くは赤色を多く含んでいるため、読者はまず赤色を読み込みたいと思うかもしれない。赤色について適切にスケールを取り、そして同じスケーリング値を緑色と青色画像に使うと良い結果となる。 Close Save As Fits Image ファイルを保存するには: もしファイル名が拡張子無しで指定されれば、現行フォーマットを反映した、標準の拡張子が自動的にファイルに付加される。もし拡張子も指定されると、その拡張子は標準を無視してそのファイル名に付加される。 Export Display As この方法でファイルを保存するには: もしファイル名が拡張子無しで指定されれば、現行フォーマットを反映した標準の拡張子が自動付加される。もし拡張子まで指定するのであれば、選択を無視して書き込まれる。 注意:全画像はそれらのフォーマット形式の8ビット版で保存される。情報の一部は失われるかもしれない。 Revert Print Printer Setup プリンタに関するプリント設定を変更するためには、Installed Printersウインドウ内で目的のプリンタをアクティブにさせ、Setupボタンを選択する。プリンタのコントロールダイアログが現れ、その設定を修正できる。最後に、仮に希望するプリンタが、Windowsの標準プリンタでないのであれば、Set Default Printerボタンをクリックして選択したプリンタを標準として設定するとよい。注意しなければならないことは、この変更はこれ以降関係するどのソフトウェアにも影響を与えることだ。 Printer Setupが最もよく使用されるケースは、白黒とカラー間の変更をする場合や、人物写真と風景用の印刷フォーマットを変更する場合などである。 Page Setup Exit 4. View Viewセクションでは、読者はさまざまな方法で画像データをどのように表示上で表現したら良いか? という作業ができる。画像を明るくしたり、暗くしたり、コントラストを変えたり、または画像上に潜むわずかなデータを強調したり、抑えたりする数々の高度な画像処理機能が使える。画像の解像度を変えることもできるし、画像が使用している描画パレットに色を加えたり、注釈を付けることも可能だ。 Viewメニュ−内のすべての機能は、画像表示のみに影響を与えるものであり、実際の画像データに影響を与えるものではない。 これらのコマンドにアクセスするには、マウスを使ってメニューバー上のViewをクリックしたり、Altキーを使用して、キーボードから適当な下線の引かれた文字を押すか、またはもし可能であれば、ツールバーから適当なボタンをクリックするとよい。 メニューバーからの画像ファイルコマンドの説明は以下に示されている。それらに対応したツールバー上の各アイコンは参考として各説明の横に表されている。 Zoom Image Size Scale 最後のスケーリングは読者に幅広い制御手段を提供するもの。簡単なものは直線の線形スケーリングであり、複雑なものとしてはヒストグラムエコライゼーションがある。 新たな画像が読み込まれる時、このダイアログボックスの各数値は、各標準値にリセットされる。こうすることで、読者は各画像の初期状態を見ることができる。 グラフは、その変換の様子を表示する。OKボタンがクリックされるとその変換が画像数値に当てはめられる。水平軸は変換を行う入力用数値を表し、垂直軸は変換後の数値を表している。各軸は現行のパレットの数値を反映して引かれている。通常のリニアー変換では、コントラストが1.0で明るさが0である場合、各入力ピクセルはちょうど同じ出力値に対応する。 読者はコントラストと明るさの制御を、変数MとBを設定した時、直線の方程式が Y=MX+B となると考えることができる。ここでXは入力値であり、Mは直線の勾配であり、Bはゼロオフセットである。そしてYは、出力値である。コントラスト制御を変化させることは、実際は直線の勾配を変えていることになる。急勾配は画像を黒から白に急激に変えること(高いコントラスト)であり、浅い勾配(1.0以下)は主にグレー値で画像を構成することになる。コントラストを負の値に設定するとネガ画像ができあがる。 明るさ制御をゼロより上に設定すると画像は明るくなり、ゼロより小さい値を設定すると暗くなる。一般に、利用者は希望する結果を得るためには、コントラストと明るさ制御を両方使う必要がある。 Linear(リニアー)機能は、直線変換を設定するものだ。このボタンをクリックすると、コントラストと明るさの数値はそれぞれ1.0と0.0にリセットされる。 Dynamic機能では、画像をその画像中で最も明るい値と最も暗い値の間で解析する(純粋に黒い色と白い色を除く)。そして、線形変換をその全領域内に適合したコントラストと明るさに調整して実行する。この手法は、露出オーバーまたは露出不足の画像、またはコントラストが低い画像に有効だ。 Exponential機能は非線形変換の一種であり、コントラストと明るさをリセットする。この結果を与える指数曲線は暗い領域には低いコントラストを、明るい領域には高いコントラストをもたらす。この機能は、銀河系や星雲写真の中央部の詳細を明らかにするのに有効である。 Logarithmic機能はExponentialとちょうど反対の曲線を作成するものだ。暗部のコントラストを上げ、明部のコントラストを下げる。この機能は銀河系の淡い腕の詳細を明らかにする上で役立つ。 最も複雑な変換は、Histogram Equalizationと呼ばれる変換である。本変換の目的は、全領域に渡り詳細を最大限引き出せるよう変換曲線を構築することにある。これは、画像のヒストグラム(各明度の段階を持つピクセル数を数えたグラフ)を組み立てることで達せられる。続いて、結果としてなる明度の全段階のそれぞれにおけるピクセルの数を均等化しようとする曲線を構築する。結果として導かれる段階の最大数はスクロールバーを使用して設定できる。段階数が多いほど、一般に平滑な画像が作成される。この数値はHistrogram Equalizationボタンがクリックされる前に設定する必要がある。この最大値は大抵の場合満足に達せられない。なぜならば、均等化処理は初期のグレ—段階数を減少させるからである。標準値である128は、ほとんどの場合に有用である。大抵の画像は64段階より少ない数の段階まで均等化される傾向だからである。 Histrogram Equalizationは、ほとんどすべての画像に有効な機能である。しかし、気を付けなければならないことは、導き出される曲線は線形から甚だしくかけ離れたものになる。だから、それ以降の定量解析(特に、等級決定)は不可能になる。 Posterize機能は、階段状のステップ曲線を作成する。その曲線により、前もって設定された段階まで表示する値の数を減らす。スクロールバーでもってステップ数を設定した後、Posterizeボタンをクリックすると求める曲線が表示され、コントラストと明るさの値がリセットされる。 この機能は、同様な明るさの領域の輪郭を描く上で最も有効である。結果として、彗星や星雲のような天体の全形を強調することができる。 読者が選択したスケーリング機能を実行する前に、Previewボタンをクリックすることで導き出される画像を、前もって見ることができる。その後、OK、なりCancel、またはほかのスケーリング機能を試みるオプションを持つことになる。 Palettes ダイアログボックスの上部のプッシュボタン群は新しいパレットを導入し、Start ColorとWidthスクロールバーをリセットする。 Originalボタンは、パレットを元々の画像に含まれていた値にリセットする。 16 Colorボタンは、パレットに標準16色を組み込む。このボタンによる機能は、16色カラーモードを採用しているVGAシステムに有用である。VGA中、通常のハードウェアパレット値は、グレー色に対して3階調のみをサポートしている。しかし、この16 Colorパレットを使用し、かつOptionメニューからGrayscale Paletteを選択すると、16色カラーの全領域グレースケールが使用できる。このオプションは、標準VGA色カラーモードでありながら、ほかのすべてのウインドウを含めて全色を変える。 16 Spectrumボタンは、色変化が黒、青、緑、赤、そして白で終わるスムーズに階調する16色カラーの1セットを構築する。このパレットの発色状態は、現行のビデオドライバに依存して変化する。 256 Grayボタンは、全数256色カラーに対応したグレースケールに似た独特なグレースケールパレットを構築する。標準拡張または、スーパVGA256カラーモードは64階調のグレー色しか保持していない。この新しい256 Grayを使うと64グレー階調パレットと比較してなめらかな画像をもたらす。これは、純粋にグレー色とはわずかに変調しているカラー数値を使用することで達する。こうしたきめの細かい数値は、64階調数値の間を補完している。仮にNight Vision機能が作動していると、256 Grayボタンは256 Redに変わり、観測者の視覚を保護する目的で赤色で画像が表示される。 256 Spectrumボタンは、円滑に黒、青、緑、赤、そして白で終わる変換を行う256カラーパレットを構築する。このパレットは特に画像中の細かな特徴を明らかにすることに有効である。 注意:16色カラーモードが使用されているとき、256カラーパレットは実際値に近いが境界が粗く見える色を表示する。画像中でそれらの色の見え方は、Windowsで使用中の16色サポートドライバに依存する。 Red、Green、BlueそしてYellow ボタンは、白色で完結する単色パレットを構築する。 Pseudoボタンは、一般的な8ビットカラー画像用の赤、緑、そして青色値を含むパレットを構築する。 パレット表示のいずれかのサイドに2つのスクロールバーがある。上部側のスクロールバーはそのパレットの始めとなる色を変え、一方下部のスコロールバーは、パレットの幅を変える。上部スクロールバーを右に移動させると全色を右側の色に移し変える効果がある。左側に移動させると全色を左に移す。下部スクロールバーは、現在のパレット値を拡大させたり、圧縮させたりする。下部スクロールバーを右に移動させると、色パレットは拡大され、左に移動させると圧縮させる。そうして、本パレットを5回繰り返す。 注意:Invertボタンを使ってパレットが反転させられる場合、こうしたボタン操作は反転させるようになる。 Invertボタンは、パレット内の全色を反対側に変換する。このボタンは、ネガ画像(明るい背景の中に暗い主体が現れている場合)を表示する際に有用である。このボタンテキストは表示されたパレットが反転されていることを表示するためにRevertに変わる。 Contour 等光線処理は、まず現行の画像をアンシャープマスク処理をしてから始められる。アンシャープマスクは原画像が平滑化された(ぼかされた)ものであり、等光線アルゴリズムが平滑化された画像を使って実行される。その結果としての等光線は、画像上に引かれる。こうした等光線効果を変えるには、Region Sizeパラメータを好みの値に変えると良い。低い値(3ないし4)はざらざらした等光線をもたらすが、高い値(11ないし12)は平滑な等光線をもたらす。標準値の7は、ほとんどの画像に有益であろう。読者はいずれの画像に対し、もっともらしい結果を得るために試行するとよいだろう。 Blink このコマンドは、特にある画像から別の画像間での天体の等級変化や位置の変位を検出する場合に有効である。 使用するには、FileメニューからOpenコマンドを選択していずれかの画像を読み込む。そして、ImageメニューからBlinkコマンドを選択する。次に、Select Fileオプションからブリンクされる画像を導入し、Startをクリックする。そして、リアルタイムでOffset Adjust(両画像のx/y位置をずらせる)とRate Adjust(ブリンク速度)を制御する。 注意:Blinkに使用する画像はサイズが異なっていても構わないし、方向が異なっていてもよい。 5. Tools ツールセクションでは、画像データをさまざまな方法で検討を加えることができる。画像の見出し情報を検討したり、画像の部分を拡大したり、明るさの分布を見るなど個々のピクセルを調べたりすることができる。 こうした機能すべては解析用に用意されており、画像表示に影響しないばかりか、画像データにも影響を与えない。 これらのコマンドにアクセスするには、マウスでメニューバー上のToolsをクリックするか、Altキーを使いかつキーボードから適当な下線を引かれた文字を押す、または、もし表示されているのであれば、ツールバー上の適当なボタンをクリックすればよい。 メニューバーからのツール関連のコマンド記述は、下記に示されている。ツールバーからの適当なボタンアイコンもまた、記述の横に参考として表示されている。 Coordinates ピクセル値は3つの異なるフォーマットで表示できる:ひとつは8ビット整数表示値であり、2つ目はスケールに合わされた浮動点値、3つ目は16ビット未処理値である。16ビットフォーマットは16ビットデータが内在されている時の12ないしは16ビット画像の場合のみに有効である。こうしたモードは、ダイアログボックスの下部に位置しているInteger、Real、またはUnprocessedボタンのいずれかを選択されることで得られる。16ビットデータ内在を保持する場合の詳細については、Image Prescale機能を参考にしてほしい。 画像から距離測定する場合、この座標ダイアログボックスが活性化されていなければならない。Image UtilitiesダイアログボックスでSet Distance Ref. 機能が選択されて始めて、Dist.領域が距離値を表示する。 Histogram 表示の頭のMax領域は、いずれのカラー色に含まれるピクセルの最大数を指し示めす。背景のグリッドは対数表示である。10線より低いグループは数値が1から10までの数値を表す。次のグループは10から100の領域を示し、次のグループは100から1000までなどを表す。ヒストグラムは、表示画像値が修正されると自動的に更新される。 Magnifier 拡大率は拡大ウインドウの右側に位置するスクロールバーを動かすことで変更できる。拡大率は、0.1段階で1.0倍から32.0倍である。標準拡大率は4.0となっている。拡大ウインドウの大きさと位置は標準方法を使用して変更できる。 Information Scale FactorとZero Offset領域は、元々のデータの画像を8ビット画像に変換する時に使われた因子を含んでいる。 FITSフォーマットの画像についているヘッダーオプションによりFITS画像内に含まれる情報ファイルを決定することができる。また表示されるのは、画像のヒストグラムである。 6. Process 本セクションは、実際の画像を先端画像処理コマンド群を使用していろいろな方法で修正を加えることを可能とする。これらのコマンドは、実際の画像データを変えるので、このメニューセクションはUNDOコマンドを持っている。このコマンドは、画像データを直前に実行されたコマンドの前の状態に戻す役目をする。 Processコマンドにアクセスするためには、マウスでメニューバー上のProcessをクリックするか、キーボードからAltキーと適当な下線で示された文字を入力、または可能であればツールバーから適当なボタンをクリックする。 画像処理機能の多くはプレビュー機能が用意されている。だから、読者はOKを選択するなり、Cancel機能を選択するなりして、異なった機能の多様性を選べるオプションがある。プレビューオプションを持つ機能には、Merge、Convolution Filters、Unsharp Masking、そしてRGB Mergeがある。 以下にメニューバーからのProcessing コマンドの記述が掲載されている。ツールバーからの適当なボタンのアイコンも参考として記述の横に示されている。 Undo Calibrate Merge Correct Column Defect Flip Image Rotate Image Rotate Imageは、物理的に画像データをある軸から別の軸に回転させる。この動作は、メモリ内画像の方位も変えるので、引き続き実行する機能、例えば合成のようなものは、正常に機能しないかもしれない。こうした問題を予め回避するには、回転を実行する前にバッファ内容を破壊すると良い。そして読者は、回転後の画像を求めるバッファにコピーするのである。このコマンドが完結した後、自動的に回転された画像はバッファAにコピーされる。 Resample 画像の解像度を変えるには、求める大きさを入力すればよい。もし、Preserve Aspect Ratioスイッチが設定されていれば、読者が幅と高さのいずれかを入力し、もう片方の数値は画像のアスペクトを保存するべく調整される。このスイッチが外されると、読者は最終画像のアスペクト比を変えることができる。OKをクリックすると、画像は修正される。 覚えておくことは、読者が画像の解像度を小さくすると元情報が失われるということだ。 Convolution Filters
Smoothボタンは、画像に存在する雑音効果を軽減する目的で用いられ、画像をわずかにボカすようなカーネルを構築する。カーネル内の中央部の数値を小さく設定すると平滑化効果が上がる。中央部の数値を大きくするとこの効果は減じる。 Sharpenボタンは、画像が多少不鮮明であったものを鮮明に見えるよう変更する場合に有効である。この手法はUnsharp Maskingとは違うものの、ある種の画像には似た効果が得られる。 Edge EnhanceとEdge Onlyカーネルは似通っているが、カーネル中央部の値が異なっている。これらのコマンドの特徴は、明るい領域から暗い領域に変化する境界を強調する。Edge Enhanceはエッジを修正するものの、画像の全体的な見え方は維持するように働くのに対し、Edge Onlyフィルターはエッジ修正のみを表示する。 Averageボタンは単にカーネルの全てを1.0に設定し、画像の5x5ピクセル平均化(不鮮明化)をもたらす。Clearボタンは全数値を0.0 に設定する。この手法により読者自身の好みのフィルターを設定する事ができる。 画像上のフィルターの効果を前もって見るには、Preview ボタンをクリックする。読者の好みに合うまでパラメータを変え、良ければOKをクリックする。 Unsharp masking 読者はこのunsharp masking手法の効果目的でScale Factorsにいろいろと変わった数値を試すことができる。ここでの唯一の制約は、画像用数値がマスク用数値より1だけ大きくなければならないことである。この効果を増長するために5、4、または6、5のような数値を試すと良い。この効果を減じるには、2、1を試すと良い。 注意:Scale Factorsの元々の数値は、触れずにそのまま保存される。 Median Filter Fix Hot Pixels Fix Cold Pixels Add Noise 読者がこのコマンドを選択すると、以下のようなダイアログが表示される: このダイアログでは、画像に付加して希望するノイズの平均振幅を選択する。追加として、読者はその追加する雑音の分布を選択できる。雑音は均一に分布する(白色)雑音、またはガウス分布の雑音いずれかを選択できる。OKがクリックされると、こうした雑音値が画像の各ピクセルに追加される。 Stretch Image Log Scalingは、各ピクセルをその値の対数値に置き換える。これは、画像中のハイライト部の詳細を特に表現するためにコントラストを拡大する効果があり、かつ表示され得る画像のダイナミックレンジを増加させる。 Exponential Scalingは、ピクセル値のe(自然対数の底)の階乗値に各ピクセルが置き換わる。この拡張は、ハイライト部の詳細を平らにする効果があり、エッジの暗化を減少させる助けになる。 Gamma Scalingは各ピクセルを二乗根で置き換える。この効果はlog scalingに似ている。しかし、log scalingほどの強い効果はない。Gamma Scalingは画像のダイナミックレンジを増加させる。 Linear Scalingが選択されると、以下のダイアログボックスが表示される。Linear scaling は次のような変換を行う: 最終ピクセル値=(元々のピクセル値—Min. Value)×Scale Factor もしも最終ピクセル値がMax. Valueよりも大きいと、最終ピクセル値はMax. Value値になる。 RGB Merge RGB Merge機能は、最終カラー画像のカラーバランスを修正する。各独立の色に対するスケール因子を増加させることで、結果として表現される画像中の色強度を上げることができ、スケール因子を減少させれば画像中の色で全体的な強度を減じることもできる。 スケール因子の内の各因子は別々に使うこともできれば、いっしょに使うことできる。それらは、希望するカラーバランスによって使い分ける。例えば、もし合成した画像をマゼンダ色にしているのであれば、赤と青のスケール因子を共に減じてもよい。または、同じ効果を得る目的で緑のスケール因子を増加させても良い。 スケール因子はまた一方で、Image UtilitiesダイアログボックスからRGB Gray Balance機能を使用して自動決定してもよい。自動で画像のカラーバランスを行うためには、画像中でまず白色であるべき領域を指定するか、中間的な明るさの恒星のような中間グレー値を指定するために天体の周囲にボックスを描く。描き方は、マウスの左ボタンを押したまま、好みの大きさにボックスをドラッグする。ボタンが離されると、Image Utilitiesダイアログボックスが表示される。もしも3つのRGBバッファが有効な三画像を含んでいるのであれば、RGB Gray Balanceは動作可能になる。RGB Gray Balance 機能を選択すれば、各色のスケール因子が決定され自動的にバッファが合成されて新しく画像が作り出される。出来あがった画像は、読者が選択した天体がグレーの明度を持って現される。 256(8ビット)カラーシステムでは、Quantum Levelフィールドによって、カラー選択アルゴリズムの振る舞いに影響を与えることができる。仮に、結果としてもたらされる画像が非常に多くの色数を含んでいれば、Quantum Levelを減じることは結果として色数を減らす。同様にその値を上げると、色数は増加する。増加の最大値はその画像に含まれている色数の最大値である。結果として、得られる最終画像に見い出される色数が表示されている画像内の色数に近いほど、合成処理の速度が著しく増加するであろう。 Quantum Level機能が完遂されると、見い出された色数と合成画像に使用されている色数が表示される。これら2数値がかなり接近するべく(RGB Mergeダイアログボックス内の)Quantum Levelsの数値を修正したほうが良い。一般に300から400色を見い出すと、最良の画像が得られる。大きい色数値を使うと色間に差異が小さくなるような画像が得られ、色数値が小さいと画像中に見られる色の差が大きくなる。 合成されたカラー画像は、それ自身特異なパレットを持っている。それに続く画像処理、例えばスケーリングのようなものは、貧弱な結果をもたらしてしまう。そのような場合は、まず個別の赤、緑、もしくは青のグレースケール画像をスケールし、その後RGB Mergeコマンドを使って合成すべきである。 カラーパレットを保存するには、カラー画像はBMPフォーマットで保存しなければならない。 しばしば多くの合成RGB画像は、完璧に記録されていない。望遠鏡が露光間に動いてしまっているかもしれない。こうしたことは、画像の内の1枚、またはそれ以上がほかの画像からズレてしまうことになる。Offsets{XE Image:Offsets}では、X(水平)方向、またはY(垂直)方向にそれぞれ赤、緑、そして青画像ファイルを1度に1ピクセルごと動かす。 画像がまず最初に合成されたならば、Magnifierを使ってその画像の際立った場所を検査した方がよいだろう。もし全画像にわたって色ずれが認められるのであれば、ひとつ、またはそれ以上の別画像はほかの画像と調整される必要がある。ズレを示している画像のピクセル数をカウントし、適当に赤、緑、または青のX、またはYのズレ値を設定する。それらの画像が再合成されると、新たなズレ数値が使用される。 仮に、正確な極軸に合わせられていない望遠鏡を使用して撮像された画像は、合成結果の画像は幾分それぞれの画像間で回転を示しているかもしれない。RGB Alignmentはその効果をわずかながら減じることに役立つかもしれないが、回転を補正することはできない。 個々のズレ補正は、Image Utilitiesダイアログボックスの中のRGB Alignment機能を使い、自動的に決定できる。自動的に画像を軸合わせするには、まずある恒星のような、十分に特定できる単一天体を含む領域を画像の中から選定することである。そうして、左マウスボタンを押し続け、かつ希望する大きさのボックスをその天体の周囲に作るのである。ボタンが離されると、Image Utilitiesダイアログボックスが表示される。もしも3つのRGBバッファに有効な画像全てが含まれていれば、RGB Alignment項目は実行され、得られる。Auto alignment機能を選択すれば、各画像についてのXとYズレ補正が決定され、自動的にバッファを合成し、新たな画像を作り出す。 7. Image Utilities Image Utilitiesダイアログボックスは、カーソルを現在の画像中で希望する領域上で動かし、かつ左マウスボタンをクリックするか左マウスボタンを押し続けて長方形を描き、ボタンを離すと現われる。 画像中で一点をクリックすれば、Set Distance Ref.機能を有効にして長方形を描けば、Rescale SizeとCrop Image機能を有効にする。もしも3つのRGBバッファが付加されていれば、RGB Auto AlignmentとRGB Gray Balance機能は、長方形が描かれた後に有効となる。 Set Distance Ref.機能は、ピクセル間で画像中のある一点から別の点の距離を測定することを可能とする。画像のCoordinatesの表示は、この機能を使用すると有効になる。 このコマンドを選択すると、ダイアログボックスは消える。そうして距離参照用点から現在のカーソル点までの直線が引かれる。カーソルが移動するにつれて、現在の座標と距離値が連続して更新される。左マウスボタンをクリックすると距離測定機能は終了する。 Rescale Size機能は、本画像を前回に描かれた長方形内に含まれているデータでほぼ現行の画像ウインドウを埋め尽くすようスケールする。このコマンドは、単に画像の表示に影響を与えるだけであり、実際のデータには影響を与えない。 Crop Image機能は、長方形外のデータを取り去り、内部のデータだけを保存する。このコマンドは読者が希望する領域データだけを残し、不要なデータを除く。このコマンドは、物理的に画像の解像度を変えるので、バッファ内に存在しているデータは無効となる。RGB Auto AlignmentとRGB Gray Balance機能に関する記述は、RGB Mergeコマンドを見てほしい。 Set Log File機能により、画像に関する情報が書かれているテキストファイルに名前を付加させることができる。List Pixel Values、Draw Profiles、Image Statistics、Determine Magnitude、そしてGroup Photometryは、ログファイルに情報を書き込むことができる。この情報は、続いて表計算で使えるか、またはほかの解析ツールのために使える。読者がこのボタンをクリックすると、以下のようなダイアログが表示される。 ここでは、読者がログファイルを書き出す場所を指定できる。もしファイルが既に存在しているのであれば、既存ファイルにデータを追加するかまたは既存のデータを消し、再度最初から始めるかどうかの指示を問われる。
Meade Autostar IPによる等級計算のすべては、開口測光法と呼ばれる技術を使って処理される。この開口測光法は、対象とする天体の周囲に測定半径を設定し、その半径内の全エネルギーを参照する天体の開口内全エネルギーと比較する。全エネルギーは、平均空間明度に開口内のピクセル数を掛けたものを減じた開口内の全ピクセルの合計として定義される。空間明度は天体周囲の環状内の空間背景を測定することで決定される。このダイアログから、読者は測定開口大きさと環状大きさを選定できる。 加えるに、開口は計測される前に対象を中心に設定される。開口の中心に位置し、天体を重心点として使われるボックスの大きさは、ダイアログで構成可能である。最後に、仮にAuto Log Magnitudesボックスにチェックオンとなると、全測定は自動的にログファイルが表計算データまたはほかの解析プログラムにエクスポートできるよう書き込みされる。 Determining Magnitude 測光領域カーソルには、主に3つの構成要素がある:Magnitude/Centroid領域、Pixel line領域とProfile lineである。Magnitude/Centroid長方形は、等級と(または)重心中心の計算に提供される全領域の境界となる。この領域は、もし希望すれば全画面領域であっても構わない。最後にProfile lineは、Draw Profile機能が選択されると、表示されるピクセル全体の輪郭を描く。 左ボタンが離されると、Utilities Boxが表示される。 ここで、Determine Magnitude機能を選択する。読者は十分にはっきりとした天体、つまり恒星のようなものを選択しなければならない。特にその値は、データフォーマットの解像度によって設定されている最大値以下であるべきだ。仮に選定された領域に最大値を持つようなピクセルが含まれているのであれば、警告文が表示される。もしも読者がこうしたピクセル値を含んだ天体を使うのであれば、天体の実際の等級が不明であることから、誤った数値が結果として表示されるだろう。 この際、参照する天体の等級値が先に設定されているので、Determine MagnitudeはSet Reference Magnitudeコマンドで行ったように全エネルギーを計算する。そして、以下の方程式により現在選択されている領域の光度を表示する: RefMag+(5√100 *log10(RefTotal/Total)) ここで、RefMagは、先に設定されている参照天体の等級、RefTotalは、参照開口内の全エネルギー、そしてTotalは、現在選定している領域の全エネルギである。しばらくして、以下のようなダイアログが現われる: このダイアログは読者の等級決定の結果を示している。ここには、等級が表示されるばかりでなく、測定誤差とほかの付属情報が表示されている。もしもAuto Log Magnitudesが設定されていなくても、読者は、ここでLogボタンをクリックすれば、ログファイルにこうした結果を書き込むことができる。 Image Statistics このダイアログを消すにはOKをクリックする。Logをクリックするとログファイルに数値が書き込まれる。 Draw Profile もしLine Profileボタンが選択されれば、測光カーソルを通して引かれている対角線が、Draw Profileコマンドによってどのピクセルがグラフ化されているかを示す。ほかの選択肢としては、列の合計と平均、行の合計、または行の平均がある。仮にScale Valuesボックスがチェックオンとなると、スクリーン表示値が使用される。それ以外は、プロファイルを作成するのに画像ドット値が使用される。 この機能が選択される時、線形目盛のグラフが引かれ、その線に沿って全ドット(ピクセル)値に渡る領域を表示するように自動的にスケールがとられる。そのグラフの左側には、カーソルボックスの出発点でのドット値を表示する。好みの方向にボックスを引いても構わないため、読者は出発点を探り出しておかなくてはならない。 このプロファイルグラフは、分光データを観察する場合に有用であり、また惑星画像で見られる周辺減光のようなデータ傾向を観察する際に有用である。こうしたプロファイルをログファイルに数値表として書き込むには、Write to Logボタンをクリックするとよい。 List Pixel Values 表示されるドット値は、すべて実際の画像ドット値である。もしもPrintボタンがクリックされると、これらの数値は、Windows標準設定のプリンタで印刷される。Write to Logをクリックすると、25×25のボックス内ばかりでなく、選択された領域全部のドット値が上図のようなフォーマットでログファイルに書き込まれる。このようにすれば、画像の大領域を表計算データ、またはほかのソフトウェアの解析ツールにエクスポートができる。 こうしたエクスポートされたファイルのよく使用される用途には、ExcelやStarOfficeのような表計算ソフト上で立体グラフを作成する場合がある。 Edit Log File 下に示したサンプルは、典型的なログファイルがどのようなものであるかを示している。 8. Group Operations Group Operationsメニューには、ファイルグループを同時に処理可能なコマンド群が含まれている。較正、画像組み合わせ、調軸、フィルタリングといった多くの作業ができる。こうした作業一連を画像全体に同じように処理する必要がある場合に有効である。画像グループ全体に対して作用する能力は、Autostar IPを最も便利な画像処理ソフトにしている能力のひとつである。 Group Edit 一覧表を消したり初めからやり直すには、Clear Listを選択する。一覧表に画像を追加するためには、Add Imagesを選択する。このボタンはWindows標準のエクスプローラファイル選択ダイアログボックスを表示する。一覧表に単一ファイルを追加するためにはこのボックスを利用する。もしくは、Shift、またはCtrlキー押し続けながらファイルをクリックすれば、いちどに多数の画像をグループ追加することができる。選択が満足行くようであれば、それらの画像を現在のグループに追加するためにOpenをクリックする。 Copy Examine また、方向ボタンをクリックすることで素早く画像を繰ることができる。調査処理を終了するには、Cancelをクリックすればよい。 Delete Calibrate Align 下に示す画像部分は明らかに恒星が三重になって現われている。これらを調整するには、単に同一調軸すべき恒星全体の周囲に選択ボックスを引く。 本プログラムは、全画像についてそれら全画像を移動させる。全画像は、選択された恒星を参照して調整される。全画像の調整後は、試験済みの画像が現グループ内の全画像に対してて平均化を行い作り出され、結果が表示される。全画像を調整するためには、もしも恒星密度の高い視野で作業していると、2、3回の繰り返しが必要であろう。この技術は、調整用の恒星を画像中で比較的、恒星の分布がまばらな部分の恒星から選択すれば、最も効果的に機能する。 Combine Sumは、全画像を加えてひとまとめにする。 Averageは、全画像をひとまとめにして、それらを平均化する。 Medianは、各ドットについて、全画像の中央値を採用する。この方法は、処理に少々長く時間を要するものの、宇宙線による露光や、画像グループに存在するほかのランダムなノイズを除くために効果がある。 Minimumは、各ドットの全画像最小ドット値を採用する。 Maximumは、各ドットの全画像最大ドット値を採用する。 Filter Normalize Fix Column Defect Photometry このコマンドが選択されると、下図に示すような例に似たグループ測光ダイアログが表示される。参考として、グループ内で最初の画像を背景として表示する。測光したい天体をすべて選択するには、それらの周囲にボックスを描けばよい。 位置確定ボックスの中央座標がダイアログの上部ウィンドウ内に示される。さらに、測定開口と環を変えることができる。 もしもRecenter and Trackボックスにチェックしてオンになると、各天体は画像内で継続的に中央位置に保持される。この機能は、望遠鏡のわずかな変位を補正することが可能だ。さらに、画像調軸に合わせて、視野内で彗星、小惑星などの移動を追跡する。 このデータは、ほかのプログラムでも使用される可能性があることから、Columnar Formatボックスのチェックをオンにすると、ログファイルに結果を円柱状フォーマットとしてエクスポートできる。操作は、必要な天体をすべて選択したならば、Proceedをクリックする。本プログラムは、全画像に対してすべての測定を敢行し、それらの結果をログファイルに書き込む。 9. Options Optionsメニューには、さまざまなコマンドが含まれている。主にディスプレイの最適化設定に役立つ。 Night Vision Night Visionオプションの状態は、特定の動作に関わらず保存されるが、通常の照明下ではこの設定をオフにすることを忘れずに。 Preferences ステータスバー表示方法は、右のチェックボックスにより制御ができる。左側は画像ハンドリングオプションである。 もしAuto Contrast On Loadのチェックをオンにすると、本プログラムは自動的に次に新しい画像が読み込まれる際、指定された方法で画像をプリスケールする。このオプションを実行可能にすると、本プログラムの操作が容易になる。なお、RGB画像を合成するよう働いている場合や、特別な表示が必要な際には、このオプションを外してオフにすることを勧める。 もしFit Window On Loadオプションがチェックオンになっていると、画像が読み込まれる際にディスプレイ領域でちょうどよい解像度に記録するよう調整される。このオプションを実行可能にすると、読み込む画像がWindowsのディスプレイ解像度サイズに関わらず全画像を見ることができる。目いっぱい詳細を見るのであれば、読者はメインメニューからズームイン、またはズームアウトすることができる。 24 Bit Color Imagesのチェックをオンにすると、本プログラムはWindowsのビデオアダプタが16、または32ビッカラーに対応されていると見なし、全カラー画像を24ビットカラーとして処理する。このコマンドは処理速度を速め、そしてカラー画像を扱うことを容易にする。もしも、インターネットを介すダウンロード用に8ビット圧縮パレット画像を出力する必要がある場合や、Windowsの色数設定が8ビットカラーしかサポートしてないのであれば、このオプションはオフにしておいたほうがよい。 Grayscale Palette and Standard Palette 標準VGAモードは、16色しか同時表示することができない。この制限を頭に入れておいて、Windowsでこれらの色が標準カラーとして設定されている必要がある。例えば、赤、緑、青、マゼンタなどである。この設定では、2階調のグレー値と黒、白が用意されている。高解像度のモノクロ画像を見る能力を向上させるためにEPOC 2000(注:現Autostar Suite Software)はVGAカード上のハードウェアに合うよう最適化し直し、16色から16グレー階調値に変える。Greyscale Paletteが実行可能になっている際、Image、Paletteメニュー内で標準16色カラーパレットを選択することで16階調のグレー画像を見ることができるだろう。 ノート:Grayscale Palette機能は、ディスプレイ上からすべての色を除き、グレー階調のみを残す。色付きで必要なほかのアプリケーションを実行する前には、Standard Paletteを選択することで、通常色として元に戻すことができる。 付録A 画像処理の基礎 画像のコントラストと明るさ調整については、コントラストはスケール因子を変化させることにより制御でき、明るさはオフセット値を変えて制御する。読者はコントラストに注目し、画像中の重要な領域が変換曲線の勾配部分に入るよう値を設定した方がよい(Scale Image機能を参照)。そして、明るさは最小ドット値が黒か非常に暗いグレー色を示すように設定する。以下に示すヒストグラムと変換グラフは、画像が普通に見えるよう最適なコントラストと明るさ設定している場合だ。 読者は、画像に対して最もな設定を見つけるためにいろいろと試してみる必要があるだろう。時には、使用している画像の異なる領域をスケールする必要があるかもしれない。 ほかに有用な画像処理技術にconvolution(コンボリューション)がある。この技術は、平滑化(ローパスフィルタ)、またはシャープ化(ハイパスフィルタ)、あるいはこれら両方の組み合わせを使用して画像を「フィルタリング」することで画像の見栄えを強調する。 コンボリューションは、コンボリューションマトリックス、またはカーネルを画像全体に渡り、計算結果のマトリックス内の中央ピクセルをほかの値の全合計で置き換えることで達成される。例えば、もし各ドットをその隣接するドットと平均化する場合、以下のカーネルが使える: 11 1 各ドットは、中央のドットをも含んでおり、1だけ乗じられるだろう。そして、これらの項のそれぞれの合計が計算される。そして、それらの結果はそれぞれのカーネル値の合計により、割り算される。この場合は9である。最後に、中央ドット値は新しい計算結果に置き換えられる。この処理が画像中の各ドットについて繰り返して計算される。読者はさまざまな結果をもたらす多くの異なるカーネルを作り出せる。Meade Autostar IPでは、最もよく使用される機能を持つ数種類の基本カーネルを提供しているが、いろいろ試されるとよい。一般にも多くの画像処理に関する書籍が出回っており、それらにはほかのタイプのカーネルが記述されている。
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